先生はいつもやさしい (コバルト文庫 あ 12-51) (文庫)
あさぎり 夕 (著)
穂波ゆきね (イラスト)
(内容)
悩みを抱えている高校二年生の榎本青。そんなとき、新宿二丁目で見かけたのは地学教師の仁科だった。ふたりきりの地学実験室で、仁科は言った。「寝てみるかい、僕と」
“いけないこと”をする期待と誘惑に流されてしまった青は、仁科の体とテクニックに溺れていく。彼への想いを恋だと自覚した青だが、仁科が過去に起こした事件を知り・・・・・!?
切ない禁断ラブ、特別ショート漫画編
昔あさぎりさんの書かれた漫画で 双子の兄弟なんですけど、
母親が兄だか弟だがどっちかだけ愛して溺愛していて
残されたというか、母親にかまわれないままだったほうは
愛されていないということに引け目があって寂しさ満載で
好きな子も、これからの人生もすべてそっちに譲るために
オートバイでチキンレースしちゃうというお話があったんです。
あのお話は・・
コミックス化されたんでしょうかどうかいつも気になっているんですけど
どなたかご存じありませんかと呟いてみる。
ということで今夜のあさぎりさんのお話は悪い大人というか
高校生とその教師の恋のお話です。
幸福な家庭、仲のいい幼馴染、楽しい高校生活
なにも不安とか不満とかはないはずなのだけど
高校二年生の青は自分のセクシャリティに悩みを抱いていた。
幼馴染の翔太に感じていた淡い初恋もカムアウトに近い告白とともに終わってしまう。
そんな青はちょっとした冒険をしてみるつもりで出かけた先
新宿二丁目に見かけたのは高校の地学教師である仁科だった。
意外なところで意外な人を見つけた次の日
仁科のほうから青に声をかけてきて・・・・
同じ性癖というか・・・バイセクシュアルの仁科に優しい表情で「寝てみるかい、僕と」と
誘惑された青に抵抗はできなくて・・・・
いけないことを青にどんどん教えていく仁科
でも体全部で愛されていくのに最後までは決して進もうとしない
「本番はいつか本気の相手と・・・」
大人の余裕とをかます仁科にいら立ちながらもどんどんひかれていく青
蜘蛛の糸に巻き込まれた昆虫のように巻き込まれていく恐怖の中で
ただただ蜘蛛に食べられる最後の一瞬を待ち望んでいる感じがありました(笑)
仁科の過去の恋というか、過去の男があらわれたとき
初めて青は欲望だけでなく心までひかれていたからこそ仁科に抱かれていたことに気が付き
仁科のマンションに行き最後まで抱かれる
ここらは穂波さんの漫画で描かれているのですが
いけない悪い大人が高校生を翻弄しておいしくいただいちゃうところが書かれていました(笑)
最後の種明かしは。。じつは
余裕をかましていたと思わせていた仁科なんですけど
青に以前から魅かれていたようで青と翔太の会話とか
青のよくわかる表情に引き付けられていたのです。
で、青の冒険(新宿二丁目の訪問)の話を盗み聞きして
わざわざ二丁目にいっちゃうくらい青に首ったけなんです~♪
もうね、
青のかわいさもすごくよくて、
仁科が青をどんどんかまって可愛がっていく楽しみがこちらにまで伝わってきて
楽しいしせつないしすごく楽しめました。
挿絵効果のせいか、いつものあさぎりさんのばたくさい感じが薄まって
初めてのあさぎりさん体験するのにちょうどいい一冊ではないでしょうか?
[0回]
PR