ナルシストの憂鬱 (ビーボーイノベルズ) (単行本)
西江 彩夏 (著)
金ひかる(イラスト)
(内容)
「絶対に恋になんかならない!」精悍で色男、職業・司法書士。だけど性格は、自意識過剰なナルシスト。藤中にとって山田は、外見だけは好みな尊大で横暴な隣人だ。しかも初めて出会って以来、お人好しで面倒見の良さが災いしてか、なぜか山田の世話を焼くはめになってしまう。さんざん山田に振り回されげんなりしていた藤中だが、二人の距離が縮むたびに、山田の素直で嘘を言わない真摯な言葉に心がときめいて…。
新刊で買おうか・・・ いやいやそれともヤ〇オクでと
悩んでいるうちにはや6月
また次の新刊がでてしまう~~ということで、結局本屋さんで購入しました。
最初からそうすればよかったのにね(笑)
あとがきによるとデビューノベルズということでしたが、
これがデビューということが信じられないくらい
突飛な設定のキャラクターを達者な文章力で納めているなという印象が残りました。
そう(笑)!!
ほんまにキャラクターたちが個性的で楽しかったです。
山田は精悍で色男でまじめな司法書士さんですが、
じつは傲岸で傲慢で自意識過剰なナルシストさんなのですー
しかも、その自意識過剰ぶりが世間の斜め45度くらい曲がって変な方向にねじ曲がりながら
常に飛んでいるような反応なんです。
その変人の隣人である、藤中はつねに面倒をかけられまくりで辟易しておりましたが
山田という人間に振り回されながらも、なぜ彼がこう育ってしまったか
そして、超マイぺースな行動の裏に潜む彼のコンプレックスや優しさ
子供のような純真さを知ってしまい
なんとなく彼に魅かれていって・・・落ちてしまったのですー
藤中の告白によりふたりの関係は終わりになったと思っていたのですが
そうはどっこい!
また変な考え方というか・・・なんというか
藤中を大事にしたい気持ちがあるといいながら、「お試し期間」で「据え置きの恋」などという
突飛な提案をしてくるのです
そんな山田の気持ちは藤中を傷つけてしまうのですが
惚れてしまったのは藤中なので、それだけでもいいとこの切ない恋を始めてしまうのです
どこまでも自分に正直な山田の気持ちでふたりははれて両想いになるのですが
最後まで藤中を受け入れられないというか・・・
実はかっこういい男 山田 30歳なんですけど、さくらんぼちゃんみたいでして
セックスがこわいなどとのたまって
身も心もひとつになりたい藤中の気持ちを傷つけてしまうのです。
うーん
こうも書いてしまったらなんて極悪非道な男なんだと思うのですが
それでも、やっぱりどこか可愛くて幼子のような山田が愛おしい藤中
藤中ののようなせつなさで胸が絞られる恋のお話はほんとうにこのみで美味しかったです
面白いキャラとせつない恋の話をたのしみたいかたいかがでしょうか?
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