可南 さらさ著
税込価格 : ¥898 (本体 : ¥855)
出版 : 幻冬舎コミックス
発売 : 幻冬舎
サイズ : 19cm / 258p
ISBN : 978-4-344-81020-4
発行年月 : 2007.11
内容説明
両親を亡くした広海は、父の友人だった安井の家にひきとられる。彼はぶっきらぼうだが優しい長男の良平に惹かれるが、ふられてしまう。2年後、広海はひとり暮らしをしている良平のもとに泊めてもらうが…。
可南さんお得意の『健気受け愛』とでもいいましょうか
とにかく切なさが素敵です
両親を亡くして父の友人に引き取られ、穏やかな生活に安寧としていると
思われている広海ですが
心の中はやはり不安で覆われております
父親がなくなったことは分かっているのに、
夢の中で不安と恐怖にさすらい続けるために夜に電気を消して眠ることが
できなかったり・・・
その中で広海の不安とともに一緒にいてくれた安井家の長男良平は
広海にとって、兄弟であり、恋しい人になってゆきます
安井家のみんなの温情にただ縋って生きることを良しとせず
大学に受かっていながらも自立して生きていこうとする広海は
最後に 自分のことを家族のようにしか思っていないとわかってる
良平と3日間だけ同じ時を共有したいと考え
東京で暮らしてる良平の元を訪れます
最後まで広海の恋情は良平に届くことはなかったですし
3日間と夢見てた生活も2日間で終わってしまいますが
広海は後悔することもなく
これからも美しい風景を見るたびに良平を思い
良平にこの景色を見せてあげたい
そしてそう思うだけで自分は幸せになれると思うことができる
「恋はたとえ実らなくても、とてもすばらしいものでした」
こう思うことができる広海の素直さもいいのですが
こういうことを思わせる男の 良平もいい男なんだろうなと
しみじみ思うことができる一冊です
「お前を全部もらうために、俺はどうしたらいい?」
言われてみたい・・(笑)
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